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福島発・オーガニックファッションブランドの萌芽

株式会社KiTEN 社長・酒井悠太さん


 平屋建ての日本家屋の縁側から里山が見える。創業2019年4月と駆け出したばかりの企業だ。日本の原風景が望める本社から、この先も息長く事業が広がる息吹を感じる。株式会社KiTENの理念は「記憶に残る生業を作る」だ。

 福島で有機栽培した綿花を製品化し、販売している。自社ブランド「Shiome」の製品製造・販売の他、開業わずか4ヶ月で、パタゴニアやラッシュといった有名ブランドとのコラボ商品も手がけた。

 社長の酒井悠太さんは東日本大震災前、いわき市内の工場で勤務していた。その工場で被災、自身の価値観を大きく揺さぶられた。かねてより、街作りの根幹に関わる仕事がしたいと考えていた彼は、2012年に始まった「ふくしまオーガニックコットンプロジェクト」に参加する。綿花製品の販売担当を担ううち、コットンの製品製造・販売に特化して事業をしたいと思うようになった。プロジェクトの代表者らと相談し、独立した。始めから軌道に乗らないと覚悟はあったものの、製品が売れずに悩んだ時期もあった。そんな時、有名ブランド「ラッシュ」とのコラボ話が実現する。経営が軌道に乗り始めてきた。


(後編へ続く)



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