NPOザ・ピープルの事業は多岐に渡る。福島の農業を元気づける「オーガニックコットンプロジェクト」、リサイクル、リユースを目的とした「古着リサイクル事業」、そして「フードバンクだ」。
フードバンクとは、賞味期限内でも、包装の痛みや印字ミスで市場に販売できない食品、また生産者や市民から提供を受けた食料を、生活困窮者や児童・障がい者施設などに無償で提供する活動やそれを行う団体のことをいう。
「食品ロスだけを目的にしていない」と事務局長の人見さんは強調する。
貧困による栄養不足やコミュニティ欠如で、子ども食堂のような取り組みが増加している。本事業は、食品ロスを目的にしておらず、そうした人々への支援を目的としている。また、災害起きた時にも、食料のストックは役に立つだろう。
2018年、福島県で試みられた本事業は、はじめ手こずった。食品は集まっているのに、渡すひとがいない。そのうち、ようやく依頼が月に5,6件来るようにもなった。だんだんと周知度が伸び、50件近くの依頼がある月もある。だがその依頼主は皆生活困窮者ばかりだ。特に、母子家庭が多いという。
本イベントでは、フードバンクの取り組みを出展していただいている。家庭で眠る食品があれば、捨てる代わりに、寄付をしてほしい。フードロスの解消はもちろん、その食べ物がが人々の明日の食事を繋ぐかもしれない。