エコとは思いやり1
- OEMarche TIMEs
- 2019年9月5日
- 読了時間: 1分
天空の里山
織姫の会 会長 冨田久美子さん
「物を大事にすることは、その物に込められた思いを大事にすることだと思うの」。冨田さんは自室でコーヒーカップを両手で持ちながら、ゆっくりと口に含んだ。
冨田さんは40年間、小学校の教員として勤めた。定年退職後は、ダイビングやお習字など、現役時代にはできなかった様々な趣味に手を出した。そのうちの一つに畑仕事があった。マンション住まいの為に、耕作できる庭もない。同じく小学校教師の娘を通じて、市内で農業をする福島裕さんと知り合った。
知人らと福島さんの畑で、大根を栽培して収穫、沢庵を漬けて楽しんだ。福島さんの畑では、オーガニックコットンを栽培していた。綿から糸を紡ぎ、手織り物を作りたいと仲間内で話すようになった。
もともと、傷んだり不要になったりした布を細く裂いたものを緯糸(よこいと)として、再利用して作る裂織りを習っていた。NPOザ・ピープルの代表と連携して、道具集めから始めて手紡ぎ手織りの綿花製品作りに挑戦した。初めはなかなかできなくて、道具を持ち帰って作業した。初めて糸を紡いだ時は感動したという。冨田さんは慣れた手つきでその作業を見せた。
(後編へ続く)

Comments