エコとは思いやり2
- OEMarche TIMEs
- 2019年9月5日
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作業方法は、綿繊維を種子を綿から分離する綿繰りに始まる。その綿をカーダーという道具でほぐした後、綿弓という道具で繰り綿をはじき打つことで不純物取り除いて打綿(だめん)にする。最後にその綿を糸車、または小さな糸車、チャルカで糸を紡ぐ。
「子供たちに見せるとね、喜んでくれるのよ」。「織姫の会」が2017年に発足してから、早2年が経った。市内の小中学校、高校で手織り文化の体験講座に招かれることも増えた。子供達の笑顔を見ると、嬉しくなる。子供の成長の力になりたい。教師生活からその信条は変わらない。自室の壁には体験講座が取り上げられた新聞紙面が、小学校の教室にある掲示板のように飾られていた。
冨田さんの向学心は衰えない。手織り文化をもっと学びたいと、全国で行われる手織りの文化を視察に行きたいという。
「一つものをずっと使い続ける。これが、昔から日本に根付くエコの精神だと思うの」。背筋をまっすぐ伸ばした富田さんの作る綿花製品は、「思いやり」という単純ながらも人生で最も重要な種が、込められていた。

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